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渋温泉の「金具屋」はまるで意匠博物館!古建築好きにはたまらない!

長野県北部の下高井郡の渋温泉には様々な魅力的な宿が立ち並ぶ渋温泉は歩いているだけでも面白い歴史ある温泉街ですが、メインの石畳を少し上に上ったところに登録有形文化財にもなった金具屋という趣のある建築の温泉宿があります。
今回は渋温泉の中でも初めて見れば思わず声が出てしまうほど見事な建築の金具屋をご紹介します。
この金具屋は某ジブリの有名温泉アニメのモデルになった3個所のうちの個所の1つとの声もあります。そのせいか宿の前には写真を撮ってる人たちであふれています。温泉の楽しみ方は人それぞれですが、個人的には温泉街の街並み、宿の建物の歴史など視覚的な楽しみ方も重視しており、今回ご紹介する金具屋はそんな方にはぴったりなお宿です。

人々を惹きつける魅力的な外観

金具屋の正面入り口。太い梁が印象的で、くぐりたくなる。

雪化粧した朝の金具屋の外観
軒下の灯篭
宿の前で写真を撮る宿泊客の方々
1階の池には色とりどりの鯉が泳ぐ

資料館も兼ねた廊下

金具屋はどの階へ行ってもすべて違う景色を見ることができます。

八間半(約15m)の杉の通し柱13本で立ち上げられた木造4階の楼閣。内の客室はそれぞれを独立した家屋に見立てられ、玄関、土間、框、次の間、本間、縁側がつくられている。したがって各階に2室ほどしか部屋がなく、4階建てにわずか7室という贅沢な造りとなっている。
宮大工が建てたとはいえ社寺仏閣のような荘厳なものではなく、旅館建築ならではの「遊び」が随所に施されている。例えは水車の廃材を使った階段やアワビの貝殻を使った屋根、1階の廊下の様子も大変斬新なものになっている。ワビサビの伝統文化ではなく、ケレン味にあふれた庶民発の建築というのも大きな特徴となっている。

引用:金具屋公式サイトより
部屋から温泉への廊下に様々な資料が並ぶ
1階の廊下の様子はこちらのGoogleストリートビューで見ることができます。
部屋への入り口も凝った作り
木板の梁型が特徴的な老化
水車の部品を使用した廊下
金具屋の全体案内図
この廊下の様子もこちらのGoogleストリートビューで見ることができます。
離れへ向かう廊下

貸し切り温泉と大浴場へ行こう!

金具屋の源泉100%掛け流しの温泉は大浴場が3つあり、その他の5つの風呂は内側から鍵をかけるタイプの貸し切りで、予約は必要ありません。大浴場の写真は撮れませんでしたが特に個性的な貸切風呂を掲載します。
温泉の移動は各階に一つあったり地下や屋上にあったりと階段やエレベーターで上下が多いですが、階ごとに装飾は異なるため廊下の移動が苦にならずにこの先に行ったらどうなっているのだろう?といった好奇心が働くので苦になりません。

船の形が印象的な斎月の湯。壁は現在はタイルになっています
美妙の湯
恵和の湯
子安の湯
屋上の龍瑞露天風呂
鎌倉風呂
岩窟の湯

温泉の後は食事を楽しもう!

一通り温泉を楽しんだ後の楽しみといえば食事ですよね。金具屋の食事は朝と夜は金具屋大広間で食べます。こちらも登録有形文化財に登録されております。

本間の天井は折り上げ格天井。これは昭和25年に再建された部分だが、格子の内側に井桁を組み入れるという変わった様子になっている(いわゆる2重格天井とは異なる)。日本建築に見えるが実は日本の建築と西洋の建築を取り入れて建てた擬洋風建築で、それにより130畳柱無しの広大な座敷を実現している。昭和20年2月12日の大雪で本間部分が倒壊、昭和25年に再建。その際の棟梁は町内の関大工による。

引用:金具屋公式サイトより
食事処の大広間は130畳で廊下と床の間をすべて入れると200畳を超えるそう。
大広間の廊下
食事ももちろん文句なし!写真は馬刺しと刺身の盛り合わせ
時代背景が面白く選んだ203の待月荘

待月荘は同じ斉月楼4階の長生閣、香風洞に泊まる高官の付き添いの方が泊まるための部屋でした。戦後客室にトイレを設置することになったのですがこの部屋だけはスペースがなかったので唯一のトイレ無しの部屋となりました。通常は業務用に使用していますが、日程によってはお泊りいただくこともできます。

引用:金具屋公式ページより
床の間の前の板も一工夫されている
金具屋の前の宿の敷地では50円で温泉卵がいつでも買えます。


温泉街の雰囲気は訪れた時にしか感じられませんよね。
金具屋の魅力も写真ではお伝えすることが難しいかもしれませんので、ぜひとも訪れていただきたいスポットです。

渋温泉 歴史の宿 金具屋
住所
 
〒381-0401 長野県下高井郡山ノ内町平穏2202
◆電話番号
 
0269-33-3131
URL
 http://www.kanaguya.com/index.html

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